秘宝の記事には未邦訳って書いちゃいましたが、『Magic Years』は邦訳が1年前に出版されてました。 イライジャ本より数年後に出た本なので、それには載ってない'65年ニューポートの目撃談も載ってます。必読。アルバート・グロスマンはどちらかというと悪徳マネージャーというイメージが作られ、実際、ボブと縁が切れた後も、契約の条項を盾に、多額の金が自分のところに回ってくるようにしてたなんてことが知られてますが、ジョナサンはグロスマンから芸能マネジメントのイロハを学んだ人物ゆえ、悪口は一切書いてません。むしろ、芸能界・レコード業界をマフィアから切り離そうと努力した人だと評価してます。(私が思うに、それがブートレッグがはびこる原因の1つになったと思われる) でも、一番笑って読めたのが《Exile On Main St》のジャケットの件。薬中が嫌いなので1972〜73年ツア・マネの仕事を断った後、ミックからロバート・フランクを探せって命じられて、ものすごく苦労したこと、フランクを見つけてロスに呼んだものの、こいつ全然仕事をしなくて困ったことが書かれてます。
● ボブ・ディラン・センター訪問です。それから、もちろんウディー・ガスリー・センターも。そして、リオン・ラッセルのチャーチ・スタジオです。2/6にセンター主催のジェシ・エド・デイヴィス・トリビュート・ショウがあることを知って、今週ここに来ました。こんな企画のコンサート、日本では見れませんから。チャーチ・スタジオには《Time Out Of Mind》のレコーディングで使われたNEVEのコンソールがあって、ビックリしました。
数年前にスタジオが購入したんです。修理して実際に使えるようにするのに、相当苦労したとも聞きました。
● そもそも、ボブ・ディラン・センターはどうしてタルサに作られたんでしょうか?
ディランが決めたんです。ウディー・ガスリー・センターがここにあったからです。ここを見ての感想は?
● タブレットで貴重な音源を聞くことが出来て楽しいです。
ウディー・センターのほうはもう行きましたか?
● はい。まさにアメリカの歴史です。こちらも含めて、見応えがあって時間が足りません。
動くウディーがうつってるフィルムは全部で十数分しかないんですよ。
● ボブのテープに関して、最近新たにコレクションに追加された音源はあるんですか?
ええ。いくつかは。ハイスクール時代のバンドでリトル・リチャードの曲を歌ってるものもありますよ。
● 《Blood On The Tracks》のミネアポリス・セッションのテープは見つかったんですか?
● 『The Bridge』のいくつかには私の書いた記事が載っています。[歌詞集の中国語バージョンを指さしながら]《Blonde On Blonde》の部分を担当した馬世芳さんは私の友人です。『Philosophy』の中国語訳も今年に入ってから出たんですが、こちらも彼が担当しました。間もなくここに入ることになるでしょう。