East Virginia Blues (Informal Recording, Madison, WI, 1960) K.C. Moan (Informal Recording, Madison, WI, 1960) Bob Dylan with Danny Kalb Hard Travelin’ (Informal Recording, Madison, WI, 1960)Bob Dylan with Danny Kalb
10月に《Through the Open Window: The Bootleg Series Vol. 18》が発売されることが正式に発表され、いくつかのサイトに曲目が掲載されました。ボブの駆け出し時代からフォークのプリンスとなるまでの音源がCD8枚に収録されるようです。まずはDisc 1の1曲目がこれ:
1. Let the Good Times Roll (Terlinde Music Shop, St. Paul, MN, 1956)
ビートルズがまだクオリーメンだった頃、メンバーで金を出し合って地元のスタジオでSP盤を作ったことは有名ですが、ボブも同じことをやっていました。ボブの旧友、ルイ・ケンプが出版した回想録『Bob and Me』(通称オレオレ本)第3章には、1956年のクリスマス・イブに、ボブはラリー・キーガン、ハウイー・ラトマンとセントポールにあるターリンド(ターラインド?)楽器店に行き、店員に5ドル払って、78回転SP盤を録音したと書いてあります。ボブがピアノを弾き、3人で〈Be-Bop-A-Lula〉〈Earth Angel〉〈Ready Teddy〉〈In The Stll Of The Night〉〈Let The Good Times Roll〉〈Lawdy Miss Clawdy〉を歌ってるらしいのですが、この音源から1曲しか発表されないのは、いきなり出し渋りじゃないか! SP盤はしばらくラリーが持っていましたが、彼に頼まれてルイが銀行の貸金庫で保管していたそうです(今はタルサにあるのかな?)。
今は昔、2009年に《Before The Flood》のリマスターCDが発売されて、このアルバムをあらためてじっくり聞いてみる良い機会となった際に、〈Thin Man〉のドラムだけダブルで聞こえるような気がしました。ボブがピアノを弾きながら歌う曲なので、リチャード・マニュエルが自分の楽器をボブに譲ってドラムに回った可能性は大ありです。しかし、それまでに私が読んだどの本にも、ボブのセットの曲でリチャードがドラムを叩いてる曲があるとは書かれてないので(あくまで私のごく限られた読書、および、その粗末な記憶の範囲内では)、知人に意見を求めたところ、大した返事はなかったので、この疑問はそのまま忘れてました。ところが、《The 1974 Live Recordings》の解説ブックレットで、実際にシカゴ公演を見たヘッケルさんがツアー初日(1/3)の思い出としてこんなことを書いてたので(しかも、〈Hero Blues〉とは超予想外)、10数年ぶりにこの件を思い出しました。
1月30日 ニューヨーク 〈Hollis Brown〉 この公演以後は、いくつかのショウを除いてマルチトラックで録音し、丁寧にミックスしているようで、格段に音質が良くなります。〈Hollis Brown〉の演奏後、ボブが「That 's Richard Manuel on drums」って紹介してます。
秘宝の記事には未邦訳って書いちゃいましたが、『Magic Years』は邦訳が1年前に出版されてました。 イライジャ本より数年後に出た本なので、それには載ってない'65年ニューポートの目撃談も載ってます。必読。アルバート・グロスマンはどちらかというと悪徳マネージャーというイメージが作られ、実際、ボブと縁が切れた後も、契約の条項を盾に、多額の金が自分のところに回ってくるようにしてたなんてことが知られてますが、ジョナサンはグロスマンから芸能マネジメントのイロハを学んだ人物ゆえ、悪口は一切書いてません。むしろ、芸能界・レコード業界をマフィアから切り離そうと努力した人だと評価してます。(私が思うに、それがブートレッグがはびこる原因の1つになったと思われる) でも、一番笑って読めたのが《Exile On Main St》のジャケットの件。薬中が嫌いなので1972〜73年ツア・マネの仕事を断った後、ミックからロバート・フランクを探せって命じられて、ものすごく苦労したこと、フランクを見つけてロスに呼んだものの、こいつ全然仕事をしなくて困ったことが書かれてます。