2015年04月30日

ヨーコ・オノ 1974年日本ツアーのメンバーは

 1週間前に気が付きました。ビックリです。白黒で時々画面がよれてますが、約1時間に渡って東京・中野サンプラザ公演(ただし、タイトルを信じれば----8月11日?)を収録しています。福島県郡山で行なわれたワンステップ・フェスティバル公演(8月10日)の様子はNHKのドキュメンタリー番組等で一部が放送されましたが、東京公演は初めて見ました。皆さんも、まずは見てください。



 ジョン・レノンと別居していた1973〜74年にヨーコ・オノがやった活動の中で、最大規模かつ最も有名なのが1974年8月上旬にプラスティック・オノ・スーパー・バンドで来日公演を行なったことでしょう。しかし、意外に判明してないのがバンド・メンバーです。30年ほど前にマイケル・ブレッカー・ファン経由で、ヨーコのバンドに参加して日本に来たのがマイケルにとっての初来日で、スティーヴ・ガッドも一緒だったという話を聞きましたが、他は誰がいたのかずっと不明でした(あくまで私にとっては)。
 2009年12月に毎年恒例のジョン・レノン・スーパー・ライブが10回目を迎えるということで、同年秋頃ヨーコが例年よりたくさんの取材を受け、私のような末端ファンにもインタビューする機会が回って来たので、東京国際フォーラム・ホールCでコンサートをやった翌日だったかな、雨の日にホテル・オークラに行きました。
:昨日のコンサートは〈It Happened〉で始まりましたが、1974年に初めてソロとして日本でコンサートをやった時にもこの曲を歌われましたよね。
ヨーコ:あら、そうなの?
:ヨーコさんが正式に出したビデオ作品(《YOKO ONO: THEN AND NOW》)に入ってるじゃないですか〜!

 という具合でインタビューは始まったのですが、昔のこと(もっと正確に言うと、私が本人に直接訊いて詳細を確かめたいと思ってた昔の出来事)を全然覚えてないというのは、会見中、首尾一貫していることでした(涙)。
:この時のバンドのメンバーは誰だったのですか?
ヨーコ:う〜ん、誰だったかしら?
:マイケル・ブレッカーとスティーヴ・ガッドはいたらしいのですが…。
ヨーコ:あの時は、あるコーディネーターに依頼してメンバーを集めてもらったのよね。

 こんな調子です。本人が覚えてないんじゃしょうがないってことで、私はこの後しばらくメンバー探しはやめてしまったのですが、昨年12月にイギリスの豪華本専門の出版社、ジェネシス・パブリケーションズからヨーコのアートが満載の本『Infinite Universe At Dawn』が発売され、1973年10月23〜28日にニューヨークのケニーズ・キャスタウェイというクラブで公演を行なった際にバンド・メンバーと記念撮影した写真とパーソネルが載っていたのは、うれしい驚きでした。

castaway.jpg

 デヴィッド・スピノザ(g)
 ケン・アッシャー(key)
 ゴードン・エドワーズ(b)
 リック・マロッタ(dr)
 ウォーレン・ダニエルズ(sax)

 また、aiu: a yoko ono websiteというウェブサイト(本が届いた後に、このページの存在に気がつきました)には、当時のコンサート・プログラムや歌詞の覚え書き、雑誌に載ったと思しき宣伝が掲載されているのですが、以上の中にはマイケル・ブレッカーの名前もスティーヴ・ガッドの名前も出てきません。
 しかし、今回youtubeにアップされた映像と、あらためて存在に気づいた他の動画(いくつもありました)を調べたら、メンバーが大きく映るシーンもあり、マイケル・ブレッカーらしき人とスティーヴ・ガッドらしき人は発見することが出来ました。ところが、今度は他の人の顔と名前が一致しません。

Kahn.jpg

 この人、デヴィッド・スピノザ? ちょっと違うと思うんだけど。

Michael.jpg

 マイケル・ブレッカーかな?

trumpet.jpg

 この人、ランディー・ブレッカーじゃないのかな? 吹いてるフレーズもランディーっぽいし。ということは兄弟でヨーコのバンドに参加して日本に来たの?

Midsummer NY.jpg

 この部分だとドラマーは2人いるように見えますが、郡山のカラー映像ではスティーヴ・ガッドがはっきりと見えます。しかも、今みたいな余裕しゃくしゃくの叩き方ではなく、ジンジャー・ベイカーばりの超ワイルドなスティックさばきです!(映像と音声が一致してないのが残念です)

Steve.jpg

lefty.jpg

 スティーヴ・ガッドの後ろにベースが映りますが、演奏している人は左利きですね。誰だろ? ゴードン・エドワーズは右利きのはずです。

Gruen.jpg

 NHKが放送したドキュメンタリーに映ってるこの頭がモジャモジャの人、ニューヨークを中心に活躍している写真家のボブ・グルーエンじゃないでしょうか。

piano.jpg

 ピアノの人、ケン・アッシャー? ネットにある写真を若くしてヒゲをはやしても、こうなりそうにないなあ。う〜ん、わからない。
 ということで、かえって謎が増えてしまったので降参しようと思ったら、マイケル・ブレッカーの経歴をまとめたMichael Brecker Live Recordingsというサイトに呆気ないくらいすんなり答えがありました(最初にここにたどりついていればよかったよ)。

1974 plasticonoband by Steve Khan Osaka Japan (1).jpg

[左から]リック・マロッタ(dr)、スティーヴ・カーン(g)、ランディー・ブレッカー(tr)、スティーヴ・ガッド(dr)、マイケル・ブレッカー(sax、fl)、ドン・グロルニック(key)、アンディー・ムソン(b)が正解のようです。先程の写真は、スピノザじゃなくてスティーヴ・カーン(名前からするとインド系の人?)、ケン・アッシャーじゃなくてドン・グロルニックでした。左利きのベーシストはアンディー・ムソンのようです(左利きであることは他の写真で確認出来てはいないのですが…)。日本公演用に、リック・マロッタ以外はメンバーを一新していたんですね。

1974_07_Yoko_Rehearsal_websized.jpg

 ボブ・グルーエンが撮影したリハーサル・セッションの写真もありました。指揮をしてる人、誰だろ? この人がニューヨークの優秀な若手スタジオ・ミュージシャンに声をかけて、ヨーコの日本ツアー用のバンドをまとめたのでしょうか? 1970年代後半〜80年代前半のブレッカー・ブラザーズ、ステップス、ステップス・アヘッドにつながっていく凄いメンツですよ、これ(そして、後に半数はSMAPのレコーディングにも参加する)。

taper.jpg

taper2.jpg

 バンドのメンバーとは関係ありませんが、NHKで放送されたドキュメントには客席でマイク2本を使って録音している人が一瞬映ってます。2本のマイクをあんな角度で広げるなんていう芸当からすると、かなりの達人のようです。この時のテープ、今でも残ってるかな?
 数年前にワンステップ・フェスティバルのDVDが発売されましたが、残念ながらヨーコ・オノ&プラスティック・オノ・スーパー・バンドの演奏は未収録でした。


5/1追記: 広島で撮影された記念写真を発見。

1926682_10204032012382074_6593503371798337554_n.jpg


   
posted by Saved at 23:17| Comment(2) | TrackBack(0) | Beatles | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
カーンがインド系の名前という根拠が分かりませんが、もしかしたらプロレスのキラー・カーンからかな?
Steve Khan は、アメリカン・スタンダードの多くの作詞で知られるサミー・カーン Sammy Cahnの息子で父親の七光りを嫌って、ギタリストとしてデビューの際、Khanを名乗りました。ジャズ・フュージョンの雄としてバンド Eyewitnessを率いて(上原ひろみトリオのベースギター、アンソニー・ジャクソンもレギュラーだった)、当時の六本木ピットインに4日間連続出演したこともあります。
新作「Backlogo」はランディも参加した傑作です。
なお、僕はこのYoko Onoバンドのサンプラに出かけましたが、耐えきれず途中退場した唯一のコンサートになりました。ピンクのコンサート・プログラムは所有しています。
Posted by エコロ爺 at 2016年10月12日 11:56
歌舞伎町のキラー・カーンのお店に行って、尾崎豊が大好きだったというカレーライスを食べたことあります。甘口で美味しかったです。Khanはインド、パキスタンでよくある姓ですが、キラー・カーンは蒙古系を狙ったリングネームだと思います。
Posted by Saved at 2016年10月12日 21:15
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