2015年05月22日

グレイトフル・デッド FARE THEE WELL チケット狂騒曲・実券到着直前編

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 5月15日、今年のデッド系サマー・イベントのトップバッター『ディア・ジェリー』がメリーウェザー・ポスト・パヴィリオン(メリーランド州)で行なわれました。遂に本番のシーズンの到来です。デッドのメンバーに加えて、デッドの後輩・子供・孫的なバンドが多数登場したこのコンサートは、ファンによる録音を聞く限りでは大盛況だったようで、7月シカゴ公演への期待は高まりっぱなし! シカゴ情報のサイト『ザ・バーン・プレゼンツ』には、シカゴ及びその近郊で行なわれるデッド関連のコンサート・イベントの一覧表が掲載されているのですが、凄いことになってます。これじゃ体がいくつあっても足りません。自分の体力を考えると、そんなにハシゴは出来ないなあ(帰国後、短時間のうちにしっかり社会復帰する必要もあるし…)。
 グレイトフル・デッドのファンにとって2015年はチケット騒動から始まり、現在は少し沈静化(というよりは小康状態)しているものの、まだどうにかなってない人にとって、それはまだ継続中です。GDTSTOOやチケットマスターからシカゴ公演のチケットが郵送されるのは、予定通りだとしたら6月なので、実券を手にしている人はまだひとりもいません(と思います)。そんな中、シカゴのイベント一覧表を掲載したサイトに、チケットに関する面白記事が掲載されたので、ここで紹介しましょう。

   




グレイトフル・デッド50周年シカゴ公演チケット価格分析 第1回

文:スティーヴ


 筆者の記憶にある限りでは、これは歴史上最も悲劇的で、最もファンをイラつかせたチケット発売イベントだった。GDTSTOOによるメール・オーダー処理の大失敗、先行販売の中止、チケットマスターのサーバーへのアクセス過多、チケットが買えなかった数千人(数十万人?)ものファンの存在など、さまざまな要因が重なって、シカゴのソルジャー・フィールドで行なわれるフェア・ジー・ウェル(さよなら)・ショウ3公演のチケット発売は、激しい苦悶と投機熱の源となってしまった。
 皆がそれぞれの持論を唱えた----業界内部にコネのあるブローカーのせいだ;ベアーズのシーズン・チケット所有者が特権を利用したせいだ;2次市場に利益をもたらそうとピーター・シャピロがチケットの売り渋りを行なったせいだ…。「需要が供給をはるかに上回っていた」という最も単純明快な説明が、挑発的な陰謀論のおかげで概して無視されている一方で、一般発売から数時間も経たないうちにチケットの2次市場(転売マーケット)が出来上がり始めると、今度は別の話題が登場した:ブローカー連中はチケット1枚に25万ドルもの値段をつけている! 史上最も高くつくイベント! オンライン詐欺師達がクレイグリストで、チケットが欲しくてたまらないデッドヘッズから金をぼったくろうとしている!
 さて現在、騒動が少し落ち着いたところで、実際に起こったことを復習し、さらに、この先どうなるのか予想を立ててみるのも面白いだろう。アメリカ最大のチケット転売サイトであるStubHubは、実は極めて透明性が高い。ここはチケットの値段付けを手助けするツールを売り手に提供しているのだが、その際に、彼等に提供する数字は実際に売買が成立した際の値段であり、ファンやメディアを震撼させたリスト掲載価格ではない。自説の正しさを検証するために、私はここで手に入るデータを入手して、簡単な分析を行なってみた。
 分かったことはこうだ。「買い手が辛抱して待てば待つほど、チケットは購入し易くなる」----劇的ではないが、実際にこういうトレンドが存在するのだ。シカゴ公演のチケットが一般発売された後、カリフォルニア公演が追加されただけでなく、グレイトフル・デッドの最後の5公演全てがウェブキャストで放送されること、劇場で同時中継されること、ペイパービューでテレビ放送されることも決定した。サンタクララのリーヴァイス・スタジアム公演は、開催はまだ1カ月以上先なのだが、現時点で、ドアの中に入るだけなら74ドル、ステージが見える座席に座るなら100ドルでどうにかなる。先週行なわれた『ディア・ジェリー』は、ソールド・アウトになるのに10分もかからなかったが、開催まであと1週間ともなると、チケット価格が劇的に下落し、cashortrade.orgには多数のチケットが定価で出品されているほどだった。
 これもまた現実なのだが、転売屋がGDTSTOOにチケットをオーダーしていたとしても、チケットマスターで予約に成功していたとしても、彼らはまだ現物を持っていないのである。チケットが郵送されるのは約2週間後だからだ。これらのチケットが市場に届いたら、さらに興味深い事態が生じるかもしれない。
 ということで、現状を見てみると、この記事の発表時点(5月18日)において、7月3日(金)のチケットは1,939枚、4日(土)は1,914枚、5日(日)の最終公演は1,967枚がStubHubにある。もちろん、インターネット上にあるチケット転売サイトはここだけではないが、市場の全般的な状況と規模を知るのに申し分ない量のサンプルをStubHubは提供してくれる。
 これまでに実際に取引が成立したものを見てみよう。このサービスでは、3公演合わせて2,772枚のチケットの取引が成立している。現在の出品数の半分以下の数字だ。取引が成立したチケットのうち、37%がステージがよく見えない部分やスタンド上方の席であり、ピットやフィールドは両方合わせて17%なので、こうしたチケットを持ってる者はそれを自分用に抱えているのであろう。
 そもそも、3公演のチケット総数は21万枚だ。大量のチケットが転売用に押さえられてしまったという話は、誇張気味だと言える。StubHubで売買が成立したのは、総数のたった1%強でしかない。

【セクション別取引成立枚数と割合(3日間)】

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 それでは、購入者はどのくらいの金額を払っているのか?
 一部の人は大変な金額を払っているようだが、購入者の大多数が払った金額は定価の1.5〜3倍のようである。
 以下のグラフは、売買が成立したチケットの平均価格、最高値、最安値の週ごとの推移を表したものだ。平均価格は下がる傾向(2度ほど上昇してはいるが)だが、最安値にしっかり張り付いている。このグラフが意味しているのは、チケットを売りたければ、他者よりも値段を下げる必要があるということだ。この市場には大きな魚は殆どいないので、最高値が2,000ドルを超えるとしても(5,000ドルになったとしても)、こうした価格と平均値には大きな隔たりがある。殆どのチケットは最安値に近いところで購入されているからだ。

【取引成立価格の平均値、最安値、最高値の推移(3日間)】

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 興味深いことに、発売開始から2週目に最多だったチケットの出品数は、何週間経っても比較的下がっておらず、ここ数週間はやや増加傾向にある。一部の人がそろそろ売らなければいけないと思ったからだろう。この数字が6月にはどう推移するか、興味深いところだ。

【取引成立枚数の推移(3日間)】

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 いくつかの内訳を考慮に入れてデータを分析してみよう。この3つのグラフでは、ショウの日時や会場のセクションによって、トレンドにはっきりとした違いがあるかどうかを検証してみた。ピットのチケットは大金になるようだが、他のセクションは、人々がどこで折り合うのが最良の取引と考えているのかによって、値段が左右されてるようだ。

【セクション別取引成立価格の推移(7月3日・金)】

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【セクション別取引成立価格の推移(7月4日・土)】

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【セクション別取引成立価格の推移(7月5日・日)】

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 最後に、このショウの経済効果についても述べておこう。筆者はこれまでにStubHubで支払われた金額を総計し、セクションごとの内訳も出してみた。合計金額は130万ドル(約1億5,000万円)を少し超えているくらいである。決して小さくはないが、誰かが予測していたような、中規模国家のGDPというほどではない。比較をすると、これと同じくらいの規模で、同じくらいのチケット需要のあるイベントで起こる転売状況と、似たり寄ったりではなかろうか。

【セクション別合計売上(3日間)】

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 本サイトでは、ショウ当日まで、事態の変化にしたがってデータを更新する予定だが、読者諸兄姉がお持ちの情報や意見も是非うかがいたい。どんな事態が起こると予測しているか? 次の分析記事ではどんな状態になっていると思うか? こんな驚きの事実を知っているなど、どしどしお寄せください。
 シカゴ公演のチケットを確保するために、一部のデッドヘッドが金目的の転売屋のもとに走ってしまうことは、十分に予想がつく。しかし、皆さんにこれだけは言いたい。今年の建国記念日の週末にはシカゴではたくさんのイベントが開催される。ライヴ・ミュージックもストリーミングのイベントもたくさんある。参加したいのなら、まだ十分に間に合う。
 もし余分なチケットを持っているのなら、cashortrade.orgをチェックして欲しい。ここはファン同士が定価でチケットを取引するサイトだ。

 当然、今後の成り行きにも要注目。

Copyrighted article "Grateful Dead 50 Chicago Ticket Price Analysis Volume One" by Steve
http://www.thebarnpresents.com/grateful-dead-50-chicago-ticket-price-analysis-volume-one-25589.html
Reprinted by permission
posted by Saved at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Grateful Dead | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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