2018年07月16日

秘境Bron-Yr-Aur(スノウドニアの小屋)に行ったぞ

 今年の夏休みはイギリスに行って、ロックの聖地を3箇所訪問してきました。その中の1つが、1970年にレッド・ツェッペリンのメンバーがこもって作曲合宿を行ない、〈Stairway To Heaven〉〈Over The Hills And Far Away〉〈Friends〉〈That's The Way〉等を書いたというウェールズの山間部の小屋「Bron-Yr-Aur」です。リバプールとマンチェスターに行く用事があったので、グーグルでウェールズの情報も調べているうちに、たまたま「Bron-Yr-Aur」に関する情報に行き当たりました。「スノウドニアの小屋」という通称の通り、ここは確かにスノウドニア国立公園の南端にあるようですが、近所に鉄道の駅があるじゃないですか。そこからは歩いて30分ほどのようです(自動車の運転が出来ない私には、これがとても重要)。しかも、頼みもしないのに、画面には鉄道のチケット予約サイトのリンクまで登場してます。試しに見てみると、最寄り駅のマハンスレス(Machynlleth)まで、リヴァプールから鉄道を乗り継いで約3時間。希望の日にちや時間を入力すると、便利な接続を提案してくれて、支払いはカードでOK。運賃は片道£24(約3600円)でした。ということで、切符は日本にいる時に予約し、リヴァプール到着後、ライム・ストリート駅にある機械で番号を入力して発券しました。こんな簡単でいいのか! テクノロジーの威力、パねえ。でも、ここから先は人間が実際に動かなければなりません。

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 「Bron-Yr-Aur」の読み方ですが、ここここのサイトによると「ブロンナライヤ(シュ)」と発音するようです(最後にほんの少し「シュ」という音が残る)。リヴァプール・セントラル駅を朝8:30に出発して、チェスター、シュルーズベリーで乗り換え(チェスターより先は、鉄道の駅周辺以外は、基本的に延々と森と草原が続きます)、マハンスレスに到着したのは11:40頃。町のメインストリートにあるThe Quarry Cafeという菜食主義のレストランで腹ごしらえをした後、山の方に向かいました。

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 チェスター駅(電光掲示板の表示が変なのはシャッタースピードのせいです)

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 マハンスレス駅に到着(グーグルマップではカタカナで「マッキンレー」と表示されますが、現地での発音は「マハンスレス」)

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 駅からBron-Yr-Aurのほうを望むと

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 マハンスレスのメインストリートを見守る時計台

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 橋へ向かう道(A487)からBron-Yr-Aurのほうを望むと

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 橋に到着。スノウドニア国立公園の表示があります

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 橋の上からBron-Yr-Aurのほうを望むと

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 橋を渡ったところにある建物

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 川沿いの道路(A493)からさっきの橋を見ると

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 この標識のあるところで右の山道に入ります。

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 しばらく登ると、ゲートが閉まってます。え〜っ、せっかくここまで来たのに〜。しかし、こんな表示があるので、しっかり閉めさえすれば通っていいのだろうと判断。

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 ゲートを過ぎた直後のこの直線の坂が、非体育会系で体がなまりまくりの私には超きつい(この時点で超汗だく、頭クラクラ、息ハァハァ)

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 森の中を進むと、分かれ道のところにこんな道標が(これがなかった頃は、左の道を進んでしまい、小屋にたどり着けない人がいたのではないでしょうか)。

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 前の箱の中にはカワイイ絵の描いてある石がいくつか置いてあり、瓶の中に好きな金額を入れれば、記念にひとつもらっていいみたいでした。

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 途中、羊に出くわしながら(写真を撮り終わるまでじっとこっちを見てる)、木陰の道を5分くらい進むと

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 やっとBron-Yr-Aurにたどり着きました。駅からの所要時間はグーグルマップの言う通り約30分(正確!)。この時点で超疲れ果てており、しみじみ感慨にふける余裕はなし(日頃から体を鍛えておくことの重要性を痛感----感じただけで、帰国後はいつものだらけた生活に戻り、特に何もやってません)。

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 この小屋は18世紀に建てられ、ロバート・プラントの家族が所有していた頃は電気も水道も通ってなかったらしいですが、今は風力と太陽光で電気は確保しているようです。

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 現在ここは私宅で、話によると、住んでる人は巡礼者に寛容で、ゲート内の敷地をウロウロさせてくれるようなのですが、残念ながら私は家主に発見してもらえず。息が整い、汗が引くまで、しばらくゲート前の木陰にたたずんで、体力が少し回復した後に来た道を引き返しました。頭がクラクラ、息がハァハァしてた往路では気づかなかったのですが、帰り際にさっきの木陰の道から見えた光景がまさに「Over The Hills And Far Away」。頭の中でこの曲のイントロが流れてきたことは言うまでもありません。

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 来た時と同じ時間をかけて(下りは、登る時とは別の、普段使わない筋肉を使うんですね)麓の町に戻り、列車の時間まではRoyal Houseというお菓子とチーズ、紅茶のお店でアフタヌーン・ティーを楽しみながら休憩。疲れた時はおいしいスイーツに限ります。ラズベリーののったプディングと紅茶で£2。1時間半も居座っちゃったので、これにプラスしてチップを50%置いてきました。
 16:00過ぎの列車に乗って帰路につきましたが、帰りは満員で、座れない人もいるほど。しかも、マハンスレス〜シュルーズベリーは冷房が故障していて車内が蒸し暑く、遅れも生じ(シュルーズベリー駅ではチェスター行きの列車がちょっと待っててくれました)、最終的にリヴァプールにたどりついたのは20:00近く。ちょうど12時間の遠足でした。


 Bron-Yr-Aurについて、ネットには以下のような情報もあります。

現在、Bron-Yr-Aurに住んでる家族に関する記事:
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2631326/Family-live-Welsh-mountain-Led-Zeppelin-fans-Stairway-Heaven-written-house.html

ギターを持参して(あの急な坂を余計な荷物を持って登ったのか! すげえ体力!)、小屋の近くで〈Bron-Yr-Aur〉を弾いた強者もいるようです。私もこれ、やりたかったなあ。



  



posted by Saved at 21:57| Comment(0) | Led Zeppelin | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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