第1回Feis Liverpoolの開催が発表になったのは今年の2月でした。その時点でヴァン・モリソンやホットハウス・フラワーズ、チーフタンズ、イメルダ・メイといった主だった出演者や、最後にオールスター・セッションが行なわれることは発表になっており、オンラインでのチケット発売は2月14日午前10時(日本では+9時間)に開始。普通のGAのチケットと、椅子のある特別エリアで見れて、バックステージにも入れるというVIPチケットがあったので、どうせならってことで後者を発売日に購入(VIPチケットはすぐには売り切れず、普通のGAチケットはぎりぎりまで売ってました)。チケットはダウンロードして、プリントアウトして持参。facebook等で最新情報が流れてくるたびに、当日券は発売しないと再三再四書いてあり、当日もチケット発売のブースは、少なくとも私の視界には入りませんでした。
予定時間の午前11時を15分ほど過ぎた頃にゲートがオープン。私はまっすぐVIPエリアに行って傘付きテーブル席を押さえて、のんびり涼みながら開演を待つことに。ステージの真ん前は一般エリアで、VIPエリアは左スピーカーよりもさらに左のマージー川沿いにありました。この時点で入れば、一般エリアのステージの真ん前の最前列は楽勝でゲットできましたが、私は強い日差しの下でフライパンの中のチキンの状態になるのを避け、傘の下を選びました。
[11時ちょい過ぎのVIPエリア]
[チーフタンズはこんな角度から見ました]
一般的に夏のイギリスは、気温は日本と比べたらそんなに高くありませんが、日差しの中に含まれる光線の要素が日本とは違うようで(恐らく紫外線が異常に強いんだといます)、無防備状態だと15分くらい外に出るだけで目は充血。サングラスは欠かせません。夕方まで日傘の下にいましたが、袖のない腕の部分や手の甲は日に焼け、小さな水膨れのポツポツが多数できてしまいました(今、やっと肌の色が元にもどりつつあります)。今年は異常気象で、6月頃から日照り続きだったようで、当初は原則として「飲み物持ち込み禁止」でしたが、前日には「快晴が予想されるので水は持参のこと」というお触れが出ました。
VIPエリアはどこが特別かというと、
(1) 傘つきのテーブルがある
(2) 一段高いところに設置された椅子席がある
(3) 飲み物のブースが混雑してない
(4) トイレも混雑してない
(5) バックステージエリアに入れる
という点でした。ゆっくり見れるという点で(1)(2)はありがたいですが、このエリアはステージの真ん前ではなく、かなり横方向から見ることになります。(3)(4)は快適。でも、ハンバーガーやホットドッグ、フィッシュ&チップスといった食べ物のブースはなし。(5)に関しては、ホットハウス・フラワーズの時に試しにバックステージ・エリアをウロウロしましたが、まさに「裏」という感じのところで、機材があるだけでした。ミュージシャンのたまり場はすぐとなりのホテルだったのでしょう。日陰だったらフェリー乗り場のほうにもあったし、(3)(4)以外ではあまり得しなかったので、普通のGAチケットで良かったかなあという感じです。でも、トイレのことを考えると、やっぱりVIPチケットかなあ。GAの人用のトイレは常に長蛇の列だったので。
[この日はビートルズの銅像は柵で囲まれてましたが、ジョンの首にはなぜかスウェーデン国旗のマフラーが]
[Feis Liverpool 2018タイムテーブル]
[入り口で腕輪を巻かれる]
[サード・ステージ。ステージはドックの向こう、客席はこっち]
[セカンド・ステージ。こっちは若手が多い]
[VIPエリアの椅子席からの視界]
[前々日の準備中の様子]
ホットハウス・フラワーズの演奏中にチーズバーガーとコーヒーで腹ごしらえをして、フォイ・ヴァンスの頃からステージ前方に向かいました。ギューギュー状態ではないので、演奏が終了する頃にはど真ん中の前から3人目くらいまで難なく移動。日差しも徐々に弱まってきて、ステージ前は完全に日陰に入ってます。
チーフタンズの頃から徐々にステージの進行が遅れ始めており、イメルダ・メイは1時間遅れで登場かと思ったら、演奏順の変更のアナウンスがあり、ヴァン・モリソンが先に演奏し(バックステージで駄々をこねたのでしょう。ヴァンスは自分のセットの時に「フェスなんだから、少しくらいの遅れがなんだよ」なんて発言をしてました)、次にイメルダが登場することになりました。早めにステージ前まで来ていてラッキー。チビ、ハゲ、デブの3重苦にプラスして、常に不機嫌、音楽しかいいところがない、アメリカまではよく行くのに日本には全然来てくれないからこっちから見に行くしかないという超敷居の高い偏屈爺さんシンガーのために、イギリス滞在を2日増やしたのです。間近で見るしかないっしょ。今年は《Astral Weeks》の50周年ということで、セットリストも特別です。このアルバムから〈Astral Weeks〉〈The Way Young Lovers Do〉〈Sweet Thing〉が披露された他はヴァンのグレイテスト・ヒット。涙。
[ヴァンはこのへんの位置で見たぞ]
イメルダのステージの後はオールスターによるファイナル・ジャム。この中で一番注目されたのが、久しぶりに観客の前に登場したポーグスのシェイン・マクゴーワンです。ワインをチビチビやりながら車椅子で登場して〈Dirty Old Town〉を歌いましたよ。もちろん、客席も大合唱です。トレードマークだったあのボロボロの歯を治したことがしばらく前に話題になりましたが、歯は良くなったのに体は元気になってないのかよ。(アップ直前に調べたら、スタジオで転んで骨盤を傷めた後、車椅子生活なのだとか)
最初から最後までアイルランド臭ぷんぷんのイベントで、東洋系の奴が珍しかったのか(リヴァプール市内ですら、日本から来たっぽい奴は全然見かけませんでした----7月2日に、私が行った4時間後にペニー・レインの看板前に行った人がいたことは後に判明)、隣のオバチャンから声をかけられ、手を握られ、ジェスチャーから判断するに一緒に踊れということらしいのですが、言葉の方は一言も理解出来ませんでした。まあ、少なくとも邪険に扱われてるわけじゃなさそうなので、1曲ほどオバチャンのなすがままに。あ〜あ〜あ〜。
ということで、終了は夜の11時過ぎ。帰り際にこんなTシャツを着た人を見ました。「ジェイムズ・ジョイスがオレの妹を犯してる」ってどう言う意味かわかりませんが、ジョイスが出てくるなんてアイリッシュじゃありませんか。
ホテルは会場の近くにたくさんあります。この頃は夏料金ですが、探せばまあまあ安いところもあります。車なんかなくてもOKです。
皆さんが来年の夏の計画を立てる上で参考になれば幸いです。この文、7月中に書くべきでしたね。
今年FEIS LIVERPOOLに興味を持ちWebを探してたらこちらのページを見つけました、大変わかりやすくとても参考になります!本当に素晴らしいです。そこで質問なのですがチケットはUniverseというサイト(初めてみます)で取るようなのですが去年も同じでしょうか?チケットがどういう風になるのかだけ心配で印刷する形が一番よいのですが。