印刷媒体でダブル・ドラムに言及しているのは、この解説ブックレットが世界初でしょう。ネットでも見かけません。ツアー以後の50年間、誰も書いてなかったと思います。(この本にあったよ、このサイトにあ るよというデータをお持ちでしたら、是非教えてください)
ということで、ドラムに注意しながらCD全27枚を聞いてみたところ、1公演あたり2曲ほどでリヴォンとリチャードによるツイン・ドラムが聞こえてきます。以下は調査結果なのですが、コンサートによっては50年以上前の簡易録音ゆえ、ボード音源ではあるものの音質やテープの状態がベストではなく、判断が困難なトラックもありました。何らかの理由でリチャードのドラムのマイクがオフになってたケースもあるかもしれません。私のその日の体調や気分で、ひとりに聞こえたりふたりに聞こえたり…(もはや幻聴?)。
これもドラムがダブルだ、いや、これはリヴォンひとりだ等、皆さんの意見も聞かせていただけたら幸いです。
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1月3日 シカゴ
なし。このショウだけモノラルで、音の分離の点で最も問題のある音源なので(しかも、ヘッケルさんの目撃証言あり)、20回くらい聞いた上での結論です。〈Hero Blues〉ではうっすらピアノの音が聞こえるので、リチャードはドラムではないでしょう。他のトラックもドラムがダブルで聞こえるものはありません(私の耳には)。なので、解説には1/4のコンサートのことが混じってると思います。
1月4日 シカゴ
〈Hero Blues〉
〈Thin Man〉
1月6日(昼) フィラデルフィア
〈Hollis Brown〉
〈Thin Man〉
1月6日(夜)フィラデルフィア
なし?
1月07日 フィラデルフィア
〈Tom Thumb's Blues〉
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
1月09日 トロント
〈Thin Man〉?
〈Hollis Brown〉?
1月11日 モントリオール
〈Hollis Brown〉
1月14日昼 ボストン
〈Hollis Brown〉
1月15日 ラーゴ
〈Hollis Brown〉
1月16日 ラーゴ
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
1月17日 シャーロット
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
1月19日昼 ハリウッド(フロリダ州)
〈Hollis Brown〉
このショウは〈Watchtower〉以後しか収録されてないので、〈Thin Man〉については判定不能です。
1月21日 アトランタ
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
1月22日 アトランタ
〈Thin Man〉?
〈Hollis Brown〉
1月26日昼 ヒューストン
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
1月26日夜 ヒューストン
〈Hollis Brown〉
1月30日 ニューヨーク
〈Hollis Brown〉
この公演以後は、いくつかのショウを除いてマルチトラックで録音し、丁寧にミックスしているようで、格段に音質が良くなります。〈Hollis Brown〉の演奏後、ボブが「That 's Richard Manuel on drums」って紹介してます。
1月31日昼 ニューヨーク
〈Hollis Brown〉
〈61〉
1月31日夜 ニューヨーク
〈Hollis Brown〉
〈61〉
2月09日昼 シアトル
〈Hollis Brown〉
〈61〉
2月09日夜 シアトル
〈61〉
このショウは〈Times〉以降しか収録されてないので実際に音源を聞いて確認することは出来ないのですが、おそらく〈Hollis Brown〉はダブルでしょう。
2月11日昼 オークランド
〈Hollis Brown〉
〈61〉
2月11日夜 オークランド
〈Hollis Brown〉
〈61〉
〈Maggie〉
2月13日 ロサンゼルス
〈Hollis Brown〉
〈61〉?
2月14日昼 ロサンゼルス
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
〈61〉
《Before The Flood》に入ってる〈Thin Man〉はこのショウの演奏です。今の耳で聞くとドラムはツインです。前後のトラックのスネアの音と比較すると、違いは明らかです。
2月14日夜 ロサンゼルス
〈Thin Man〉
〈Hollis Brown〉
〈Maggie〉?
いかがでしょうか。
リチャードのドラム・セットはどこにあったのかというと、客席側から見てリヴォンの右側です。こんな写真がありました。
また、1974年9月14日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行なわれたCSN&Yのコンサートの前座をザ・バンドが務めた際の映像には、こんなシーンがありました(曲は〈Mystery Train〉。0:58:12から始まってます)。以上のトラックもそうなのですが、リチャードはリヴォンの先導でバンド全体のテンポが定まるのを待って、ドラムを叩き始めてるようです。
レコード・コレクターズ 2025年06月号(19637) - 楽譜ネッツ
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タルサのボブ・ディラン・センター、ウディー・ガスリー・センター、チャーチ・スタジオに関する記事を書きました。

