1. Let the Good Times Roll (Terlinde Music Shop, St. Paul, MN, 1956)
ビートルズがまだクオリーメンだった頃、メンバーで金を出し合って地元のスタジオでSP盤を作ったことは有名ですが、ボブも同じことをやっていました。ボブの旧友、ルイ・ケンプが出版した回想録『Bob and Me』(通称オレオレ本)第3章には、1956年のクリスマス・イブに、ボブはラリー・キーガン、ハウイー・ラトマンとセントポールにあるターリンド(ターラインド?)楽器店に行き、店員に5ドル払って、78回転SP盤を録音したと書いてあります。ボブがピアノを弾き、3人で〈Be-Bop-A-Lula〉〈Earth Angel〉〈Ready Teddy〉〈In The Stll Of The Night〉〈Let The Good Times Roll〉〈Lawdy Miss Clawdy〉を歌ってるらしいのですが、この音源から1曲しか発表されないのは、いきなり出し渋りじゃないか!
SP盤はしばらくラリーが持っていましたが、彼に頼まれてルイが銀行の貸金庫で保管していたそうです(今はタルサにあるのかな?)。
ルイに関しては、当サイトでは次の記事を掲載しています:
・ボブとの思い出話を出版した旧友のインタビュー
・マーロン・ブランド、ボブ・ディランと出席した過越の祭
・ボブ・ディランと一緒に来日した水産加工業者
・リヴォン・ヘルムの真後ろから1974年ツアーを見ていた男
ボブのヴィレッジ時代に関しては、しばらく前からニューヨークのコレクター/研究家が中心になって、1960年代前半にファンがラジオ番組を録音したり、クラブにレコーダーを持ち込んで客席で録音したりしたテープの調査を行なっています。当時、フォーク界隈では演奏の客席録音は咎められなかったので、レコーダーを持ち込んでいた人が少なからずいたそうです。フォーク・ファンはロック・ファンよりも年が上で金も持っており、レコーダーの所持率も高く、だからこそ、駆け出し時代の音源がビートルズの何倍も残っているのです。
調査グループは、たとえ別の人の歌が目的で録音したものであっても、残りの部分に偶然ボブの演奏が入ってはいないかと、調査対象を広げています。そんな中で発見されたのが、〈Times〉と〈Ship〉を女性とデュエットしている音源なのですが、15年ほど前に私が聞いた話だと、女性は誰だか不明なのだとか(今は判明しているのでしょうか?)。Vol.18の曲目を見る限り、残念ながら、この2曲は含まれていないようですが、チームの別の成果がCD8枚のどこかに収録されていることを期待しています。

The Bootleg Series Vol. 18: Through The Open Window, 1956-1963 (Deluxe CD) - Bob Dylan

The Bootleg Series Vol. 18: Through The Open Window, 1956-1963 Highlights - Bob Dylan
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Dylan & Me: 50 Years Of Adventures (English Edition) - Kemp, Louie, Friedman, Kinky

