2014年03月05日

アル・クーパー、マイケル・ブルームフィールドを語る

 アメリカのブルース・ギタリスト、マイク・ブルームフィールドの偉業を回顧するアルバム《From His Head To His Heart To His Hands》がリリースされました。ボブ・ディラン・ファンである私の目当ては〈Like A Rolling Stone〉のカラオケ・バージョン(バックの演奏は本物だから超気持ちよく歌えます)、チェンバース・ブラザーズのコーラスがオーバーダブされた〈Tombstone Blues〉、1980年11月サンフランシスコ公演での〈The Groom's Still Waiting At The Altar〉ですが、プロデュースが《Highway 61 Revisited》《Super Session》《Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper》でマイケルと活動を共にしたアル・クーパーということで、かゆい所に手が届くようなニクイ選曲です。

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 ところで、リッチー・ブラックモアがディープ・パープルを脱退して、キャンディス・ナイトとブラックモアズ・ナイトを開始して数年が経った頃、リッチーに2度インタビューしたことがあるのですが、当時コンサートで〈The Times They Are A-Changin'〉〈Mr. Tambourine Man〉を演奏していたことから、ボブ・ディランの話になりました。1967年に、ディープ・パープルよりも前に在籍していたバンドでハンブルク巡業している時に《Blonde On Blonde》を買って、以来ずっと愛聴盤だ、なんて話をリッチーはしてくれましたが、突然、「ねえ、このアルバムでギターを弾いてるの誰だったっけ?」と質問してきました。私は質問する側としても慣れているとは言い難いですし、質問されるのはもっと慣れていません。落ち着いてる時なら答えに窮するような質問ではないのですが、電話の相手がリッチーということで超緊張していたので、思考停止状態に陥り、かなり動揺しながら「ロビー・ロバートソンとかマイケル・ブルームフィールドとか…」と答えてしまいました。ご存じの通り、マイケルは《Highway 61 Revisited》には参加していますが、《Blonde》には参加していません。《Blonde》ではロビーの他、何人かのギタリストがプレイしていますが、他の名前が全然出て来ません。時間にすると1秒くらい(だったかなあ?)、私の頭の中は大混乱状態でしたが、それが吹き飛ばされるほど衝撃だったのが、リッチーの次のひとことです。「ああ、マイケル・ブルームフィールド! マイケルは素晴らしいギタリストだよね」 まさか、リッチーの口からブルームフィールド絶賛の言葉が出てくるとは夢にも思ってなかったのでビックリ! インタビューの他の内容はテープを聞かない限り思い出せませんが、このブルームフィールドの件に関してははっきりと覚えています。



 先頃、リッチー・ブラックモアに関する詳しい評伝『ブラック・ナイト リッチー・ブラックモア伝』が発売されたので、1967年頃の箇所を読んでみましたが、残念ながら《Blonde On Blonde》購入の話は登場せず、もっと書かれるべきリッチーの音楽活動が書かれていました。マイケル・ブルームフィールドの名前も、どこにも出て来なかったような気がします。
 以上の話は、マイケル・ブルームフィールドというとリッチー・ブラックモアを思い出すという、ごく個人的な事情で書いただけで、記事本文とは全然関係ないのですが、リッチー関連のこの曲のソロのこのへんがブルームフィールドの影響ではないかと思い当たる節がありましたら、ご一報いただけたら幸いです。

   


 それでは、「記事本文を読む」をクリックして、マイク・ラゴーニャによるアル・クーパー・インタビューをお楽しみください。




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posted by Saved at 12:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Michael Bloomfield | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする